ハーバード・ビジネス・レビュー記事のオピニオン:女性にも良いポリシーは男性にとっても良いポリシー

今回の記事は“What’s Really Holding Women Back”(女性をキャリアから引き留めている本当の理由)? というタイトル。

このトピックに関しては数々のメディアで取り上げられているため最初パッとしなかったが、自信ありげのタイトルだったので読んで見た。この記事は、ハーバード・ビジネス・スクール(HBS)が某コンサルティング会社からの依頼で女性の数多くが昇進できない状況についての調査依頼を受け、その結果をまとめた記事である。

この記事が指摘するのは「長時間労働」というこの会社のカルチャーが女性に不公平に重くのしかかっているという現実。長時間労働の考え方、長時間労働の評価基準をなくすことで現実が大きく変わるのではと推測している。

男性は長時間労働に対してもちろん納得はしていないが、「仕方がない」として受け止めているようだ。なぜなら「長時間労働」を耐え、どのような状況でも働き続けるということが男性として当たり前というマインドセットになっているから。自分の上司もそうやって昇進したことや、仕事のアウトプットも長時間働けば働くほど「増える」という考えを持っているから(アウトプットの質はどうかとして)。「長時間労働」に耐えることが評価と昇進に繋がることが「あたりまえ」となっている。

一方、女性は「長時間労働」が自分や周りにとってベストではないという現実をリアルに受け止めている。その解決方法として自分が長時間労働に参加しないという選択をする。この習慣はこの何百年にも続いてきた「女性が家庭を守る」というアイデアに基づいていると考える。男性は「家族を養い、稼ぐ」という責任感で「辞める」という選択肢については考えもしないだろう。女性の場合は違う。周りからの目線、体への影響、自分の子供からの評価や罪悪感。女性の「あたりまえ」が働くことでなく「家庭を守る」基準軸があるからこそ、「長時間労働」を簡単に受け入れることはできない。

「長時間労働」が会社のパフォーマンス評価から消えるとどうなるのか。そもそも長時間労働は生産性を高めるわけではない。「同じ給料でアウトプットを最大化させる」という間違った考え方からマインドセットを変える必要がある。

近年、多くの企業特にスタートアップなどは「長時間労働」というカルチャーから抜け出そうとしている。個人の生産性を高めるテクノロジーも普及する中、「このポリシーは男性向け、これは女性向け」ではなく、個人を大切にするカルチャーを促進してみることを提案したい。そうすると、男性も無理に長時間労働の闇の中で一生を過ごす必要もないし、女性も罪悪感をもって辞める必要もない。

仕事のアウトプットで評価される会社のカルチャーは、男性も女性にも愛される会社ではないか。女性にも良いポリシーは男性にとっても良いポリシー。もっとこのメッセージを広めていきたい。